歯列矯正が一般的になり、歯並びに関心を持つ方が増えています。しかし、どのような特徴があると歯並びが悪いとされるのか、歯並びが悪くなる原因について詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか。
本記事では、歯並びが悪い人の特徴や与える印象、原因を解説し、歯並びの治療方法についてもご紹介します。
歯並びが悪い人の特徴や与える印象
そもそも「歯並びが悪い」とは、片顎14本ずつ生えている歯の嚙み合わせが悪いこと(不正咬合)を指します。よく知られている症状だと、八重歯や出っ歯などが該当します。
歯並びが悪いと「清潔感がない」「だらしない」などの印象を持たれる可能性があります。ある調査によると、回答者の約半数が、異性に対して第一印象でキレイだと感じるポイントとして歯を選んでおり、肌や髪よりも歯並びが第一印象に影響を大きく与えることがわかりました。
また、歯並びが悪いと、虫歯や歯周病、口臭など、さまざまな口内トラブルが発生するリスクも高まります。
不正咬合の主な種類
ここからは、不正咬合の主な種類を6つご紹介します。
八重歯(叢生)
八重歯とは、他の歯に重なる状態で、通常よりも外に飛び出て生えている状態を指します。顎の大きさと歯の大きさのアンバランスによって歯が並びきらず、歯が重なっている「叢生(そうせい)」のひとつで、乱ぐい歯とも呼ばれています。
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出っ歯(上顎前突)
上顎の前歯は下の前歯よりも2~3mm程度前に出ているのが理想とされていますが、出っ歯はそれ以上出てしまっている状態を指します。一般的には4mm以上で要治療と診断される傾向にあります。
すきっ歯(空隙歯列)
歯が小さい、歯の数が少ないなどの理由から、歯並びに隙間ができる症状を「すきっ歯(空隙歯列)」と呼びます。歯と顎のサイズの不均衡や、歯周病による歯茎の退縮などが原因で生じることがあります。前歯に生じやすいため、すきっ歯が原因で口元に自信を持てない方も少なくありません。
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開咬(オープンバイト)
開咬は、オープンバイトとも呼ばれ、前歯の一部が噛み合わず上下方向の隙間ができる状態です。力を入れて口を閉じても食べ物をうまく噛み切れない、一部の歯に負担が強くかかることで痛みを感じる、意識をせずに口が開いてしまい、口の中が乾燥するといった問題が生じやすいです。
過蓋咬合
奥歯で噛んだ際、上の前歯が下の歯を4分の1ほど隠すのが本来の歯並びです。しかし、過蓋咬合(かがいこうごう)だと、噛み合わせが深すぎて、下の歯がほとんど見えません。放置すると、歯同士が擦れ合い、摩耗を起こすリスクが高まります。
受け口(反対咬合・下顎前突)
通常、上の歯が下の歯にかぶさっている形になっていますが、受け口は上の歯よりも下の歯が前に出ている状態を指します。反対咬合や下顎前突とも呼ばれています。
似た症状に「しゃくれ」がありますが、しゃくれは顎自体が前に突出している点が異なります。ただし、しゃくれでも受け口を併発している場合があります。
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歯並びが悪くなる原因は大きく分けて2つ
歯並びが悪くなる原因は、先天的要因と後天的要因の2つがあります。
先天的要因
先天的要因は主に遺伝を指します。歯並びに関係してくる、歯や顎の大きさ、骨格は遺伝が影響してきます。そのため、親の歯並びが悪い場合、子どもの歯並びにも影響する可能性があります。
しかし、歯並びが悪い原因としては後天的な要因が大きいと考えられています。
後天的要因
後天的要因は、悪い習慣や癖のことです。例えば、虫歯を放置していたり、指しゃぶりや舌癖などにより、歯が不適切な動き方をして歯並びが悪くなるリスクがあります。後天的要因の場合、幼少期からの早期治療が重要となります。
歯並びを改善する方法
歯並びを適切に治療するには歯列矯正がおすすめです。ここでは主な矯正方法を3つご紹介します。
ワイヤー矯正
金属製の矯正装置(ブラケット)で歯並びを改善する矯正方法です。費用目安が70万〜150万程度と、マウスピース矯正やセラミック矯正と比べて高くなる傾向にあります。また、治療期間も2年程度と長いですが、適応症例が多く、重度の歯並びの乱れを治しやすいメリットがあります。
ただし、矯正中に痛みを感じやすいことや、矯正期間中の見た目が目立つため、痛みに弱い方や矯正中であることを周囲に知られたくない方にはあまり適していません。
マウスピース矯正
オーダーメイドされた透明な矯正装置(マウスピース)を使って歯並びを改善する歯列矯正です。矯正方法によって費用は異なりますが、10万〜100万程度です。1日20〜22時間以上の装着が必要ですが、ワイヤー矯正よりも見た目が目立ちにくいです。
また、飲食時や歯磨きの際には自身で外すことができるため、口腔内を清潔に保ちやすいです。
例えば有名な矯正方法としては、アライン・テクノロジー社開発の「インビザライン」が挙げられます。前歯の治療に特化しており、世界約100ヵ国以上の1700万人以上が治療を受けています(※)。
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※2023年12月末での「インビザライン矯正」および「インビザライン Go矯正」の合計
セラミック矯正
歯並びを改善したい歯やその周辺にセラミッククラウンを被せる矯正方法です。費用の目安としては、30万〜80万円程度で、被せ物をするために歯の表面を削る必要があります。
治療期間が短いため、短期間で歯並びを整えたい方や自身が理想とする歯の色や形に変えたい方に適しており、ワイヤー矯正・マウスピース矯正と異なり、矯正器具の装着が不要なのも特徴です。
まとめ
「歯並びが悪い」とは、歯の嚙み合わせが悪い状態を指します。具体的な症状としては、八重歯、出っ歯、すきっ歯、開咬、過蓋咬合、受け口が挙げられます。また、歯並びが悪いと、清潔感がないなどの印象を持たれてしまったり、虫歯などの口内トラブルのリスクが高まります。
歯並びが悪くなる原因は、主に先天的要因(遺伝)と後天的要因(悪い習慣や癖)に分けられ、後天的要因の場合、幼少期からの早期治療が望ましいです。
歯並びを改善する方法には、ワイヤー矯正、マウスピース矯正、セラミック矯正がありますが、費用やメリット・デメリットはそれぞれ異なるため、歯並びを適切に治療したい方は一度、歯科クリニックに相談してみましょう。
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