ラミネートベニアは、歯の表面を削ってセラミックの薄い板を貼り付ける治療方法です。歯の色や形、すき間などを改善するのに適しています。しかし治療後に「イメージと違う」「すぐに欠けてしまった」と後悔するケースもあります。
当記事では、ラミネートベニアの治療後によくある後悔やそれを防ぐ方法、またクリニック選びのポイントを解説します。
ラミネートベニアの基礎知識
ラミネートベニアはセラミック治療の一種で、歯の表面に「シェル」と呼ばれる薄いセラミックの板を貼り付けることで、歯の色や形を整えます。主にホワイトニングでは改善しにくい変色、歯のすき間、不揃いな形を修正する目的でおこなわれます。
この治療では一般的に、歯の表面をわずかに削ってシェルを装着しますが、削らずに貼り付ける手法もあります。従来のセラミッククラウンに比べて削る量が少なく、自然な仕上がりになる点が特徴です。
ラミネートベニアのメリット・デメリット
セラミック治療の一種であるラミネートベニアには以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
ラミネートベニアは、歯の色や形を短期間で整えられる点が大きな魅力です。ホワイトニングでは改善しにくい変色も、セラミックのシェルを貼ることで白く美しく仕上げることができます。
歯を削らずに、または歯の表面を薄く削るだけで治療ができるため、従来のセラミッククラウンよりも歯への負担が少ない点も特徴です。また変色がしにくく、美しい状態を維持しやすいこともメリットの一つです。
また、金属を使用しないため、金属アレルギーの心配もありません。
デメリット
シェルが薄いため、強い衝撃が加わると欠けてしまったり、剥がれてしまう可能性がある点がデメリットです。特に歯ぎしりの癖がある人や硬い食べ物を好む人は慎重になる必要があります。
また治療費が比較的高額で、保険適用外のため全額自己負担となる点もデメリットの一つです。わずかではありますが、健康的な歯を削る可能性がある点も理解しておく必要があります。
ラミネートベニアの治療で後悔する理由
ラミネートベニアの治療を受けたあとに「後悔した」と感じる主な理由を3つご紹介します。
治療後すぐに取れたり欠けたりした
デメリットでもご紹介したとおり、ラミネートベニアは、接着直後は強度が安定しておらず、硬いものを噛んだり、強い衝撃が加わったりするとシェルが取れてしまうことがあります。
また、接着処理が適切でない場合や、歯ぎしりの癖がある場合も、破損のリスクが高まります。
シェルを貼り付けた歯が虫歯になった
シェルと歯の間にわずかな隙間があると、その隙間に汚れが溜まりやすくなり虫歯のリスクが高まります。特に、シェルの装着が歯茎にうまく馴染んでおらず境目の処理が不適切な場合、歯磨きでは取り除きにくいプラークが蓄積しやすくなります。
また、歯科技工士の技量によって適合度や仕上がりが異なるため、在籍する技工士の技量が虫歯のリスクを左右する要因となることもあります。
仕上がりがイメージと違った
仕上がりの色や形が思い描いていたものと異なることで後悔するケースもあります。ラミネートベニアの色が周囲の歯と馴染まない、歯の変色が強くてシェルを貼り付けても透けてしまうといったケースがあります。
また、シェルの形状が自身の歯並びや顔立ちに合わず、違和感を覚えることもあります。
ラミネートベニアでの後悔を防ぐポイント
ラミネートベニアの治療で後悔しないためには、シェルの特徴を理解しておくことやクリニック選び、他の選択肢の検討などが欠かせません。
ここでは、押さえておきたいポイントをご紹介します。
ラミネートベニアの特徴を事前に理解しておく
ラミネートベニアは、薄いセラミックの板を歯に貼り付ける治療法です。
強度はありますが、強い力が加わると割れる可能性があることや、歯に貼り付ける治療法のため、本来の歯よりも厚みがでることなどを理解しておきましょう。
治療方法や素材の特徴の理解が、適切な治療選びにつながります。
クリニックを選ぶ際は価格以外にも目を向けてみる
ラミネートベニアの費用はクリニックによって異なりますが、価格だけを基準に選ぶと、仕上がりや耐久性に影響する可能性があります。
歯科医師の診断や、シェルの色・形状の選定、また歯科技工士の技量によって仕上がりに差が生じることもあるため、実績や口コミを参考にしながら慎重にクリニックを選ぶことが大切です。
ナイトガードを着用して寝る
ラミネートベニアを長く維持するためには、就寝時のナイトガードの着用が有効です。歯ぎしりや食いしばりがある方の場合、シェルに負担がかかり、破損の原因となることがあります。
ナイトガードを装着して歯を保護することで、安定した状態を維持しやすくなります。
他の選択肢も検討してみる
ラミネートベニアは歯の色や形を整えるのに適した治療ですが、歯並びの大きな改善や噛み合わせの調整には向いていません。
症例によっては、マウスピース矯正やセラミッククラウンなど、他の選択肢のほうが適している場合があります。複数の方法を比較することは、後悔のない選択につながります。
湘南美容歯科では、ご予算やご要望を伺ったうえで、適切な治療法をご提案します。まずはカウンセリングにてお気軽にご相談ください。
湘南美容歯科の歯列矯正についてはこちら >
ラミネートベニアに向いている人・向いていない人の特徴
ラミネートベニアは、短期間で歯を白くでき、歯の大きさやバランスを整えることが魅力ですが、すべての人に適しているわけではありません。
ラミネートベニアに向いている人、向いていない人の特徴を紹介します。
向いている人の特徴
ラミネートベニアは、歯を動かさずに見た目を整えたい人や歯の大きさやバランスを整えたいと考えている人、短期間で歯の見た目を改善したい人に適しています。ホワイトニングでは白くならない歯の変色が気になる場合や、歯のすき間や形を整えたい場合に効果的です。
また軽度であれば、前歯のかたちや向きを整えることも可能です。
向いていない人の特徴
ラミネートベニアは、極端に歯並びが悪い場合や歯の重なりが大きい人だと適応外となる場合があります。
また、強い食いしばりや歯ぎしりの癖がある人には向いていません。セラミックは一定の強度がありますが、強い力が加わると欠けたり剥がれたりする可能性があります。こうした癖がある場合、ナイトガードを使用するなどの対策が必要になります。
さらに、歯の変色が強い人の場合、ラミネートベニアでは十分に色をカバーできないことがあります。歯の色が透けてしまう可能性があるため、事前にどの程度改善できるのかを確認しておくことが重要です。
クリニック選びのポイント
ラミネートベニアの治療で満足のいく仕上がりをえるためには、クリニック選びがとても大切です。押さえておきたいポイントをご紹介します。
ラミネートベニアの症例が豊富にあるか
カウンセリング時などにラミネートベニアの症例を確認しましょう。治療実績が多いほどさまざまなケースに対応できると考えられますが、自分の目で写真を見て仕上がりの質をチェックすることも大切です。
特に、歯の色合いや形が患者の歯並びや顔のバランスに合っているかを確認するとよいでしょう。
見た目だけでなく噛み合わせも考慮しているか
ラミネートベニアは見た目の改善を目的とした治療ですが、噛み合わせの調整も重要です。シェルを貼ることで噛み合わせが変わり、シェルに強い力が加わってしまう場合は破損のリスクが高まります。
そのため、見た目だけでなく噛み合わせも考慮した治療をおこなっているクリニックを選ぶことが重要です。カウンセリングの際に、噛み合わせの確認をどのようにおこなうか尋ねてみるとよいでしょう。
提携する歯科技工士の技量は高いか
ラミネートベニアのシェルは歯科技工士が製作するため、歯科技工士の技量によって仕上がりが変わります。また既存の歯への馴染み具合や虫歯のリスクはシェルの仕上がりによって左右されるため、ラミネートベニアの治療は歯科医師と歯科技工士の連携が重要となります。
どのような歯科技工士がシェルを製作しているのか、カウンセリング時に尋ねてみることをおすすめします。
まとめ
ラミネートベニアの治療後に「後悔した」と感じる主な理由として、すぐ取れてしまった、欠けてしまった、虫歯になってしまったなどさまざまです。ラミネートベニアで後悔しないためにも、特徴を理解し、もともとの歯に馴染みやすいシェルの色や形を選択することが大事です。
仕上がりは歯科医師の審美眼や提携する歯科技工士の技量によっても変わるため、価格だけでなく、実績の数や症例、歯科技工士について尋ねるなど複数の観点からクリニックを検討するようにしましょう。
歯を白くしたい方や、歯と歯の隙間が気になる方、歯の大きさやバランスが気になっている方は、当クリニックにいつでもお問い合わせください。
湘南美容歯科のラミネートべニアについてはこちら >
※本記事の内容は公開時点の情報であり、実際のメニュー名や金額とは異なる場合がございます。
最新の情報については当院までお問い合わせください。