きれいな横顔の基準として「Eライン」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。普段、鏡で自分の顔をチェックするときは正面から見ることが多いですが、他者からは正面だけでなく横顔もよく見られます。
横顔が美しいとされる基準の「Eライン」ですが、どういった横顔のことを指すのでしょうか。
本記事では、Eラインの見方や整えるポイント、注意点をわかりやすく解説します。正面以外、特に横顔にも自信を持ちたいと感じる方は、Eラインのバランスを意識してみてはいかがでしょうか。
Eラインとは
Eラインは「Esthetic line」の略称で、顔を横から見たときに鼻先から顎までを結んだ直線のことです。1954年にアメリカの矯正歯科医、ロバート・リケッツ氏が提唱したといわれています。
Estheticは「美的な」といった意味があり、Eラインは横顔のバランスを評価する際の基準として美容業界や矯正歯科などで用いられています。
Eラインと唇の位置関係によって評価され、横を向いた時に鼻先と顎先を結んだラインの内側に、上唇と下唇が収まっているのが理想とされます。
また、日本成人矯正歯科学会は、矯正歯科治療の効果を広めることを目的に、1990年から「E-ライン・ビューティフル大賞」を企画しており、受賞者の方を参考にしてみるのもよいでしょう。
Eラインを自分でチェックする方法
Eラインのバランスは、自分でチェックすることも可能です。ここでは、2つの方法をご紹介します。
定規などを鼻先から顎にあてる
まずは、定規やペンなど、真っ直ぐなものを用意します。それを鼻先から顎の先端を結ぶようにあて、鼻先・顎・唇の位置関係を確認します。定規やペンなどに唇が軽く触れる、または少し内側にあればバランスのとれたEラインになっているといえるでしょう。
ひとりでも簡単にできる手軽な方法ですので、ぜひ試してみてください。
横顔の写真を撮り定規などをあてる
もうひとつの方法として、横顔の写真を撮影し、その上から定規などをあてて確認する方法です。スマートフォンやカメラで撮影した写真の上から定規などをあてるか、または写真を印刷してその上から線を引いて鼻先・顎・唇のバランスをチェックします。
横顔を撮影するのが少し難しい場合は、友人に協力してもらうなどの方法で撮影するとよいでしょう。写真に直線を引く方法は、より客観的にバランスを確認できるため、細かくチェックしたい方はこちらの方法がおすすめです。
Eラインが整わない原因
Eラインのバランスは、鼻と顎、唇の位置関係によって成立しています。Eラインのバランスが整わない原因はひとつではなく、複数の要因が重なっているケースもあることを押さえておきましょう。
主な原因には、以下のようなものがあります。
前歯が出ている
前歯が出ることにより唇が前方に突き出すように盛りあがり、Eラインよりも唇が前に出るケースです。上の歯が出ているタイプ、下の歯が出ているタイプ、また上下とも出ているタイプなどがあります。
上の歯が出ているタイプは、歯の角度が外側に向かっている場合と上顎自体が前方に突き出ている場合があります。下の歯が出ているタイプ、上下とも出ているタイプも同様に、歯の生える角度や顎の位置によって唇の位置が定まります。
顎が出ている・引っ込んでいる
顎が前方に突き出している、または後方に引っ込んでいることによりEラインの角度が変わり、バランスが整わないケースです。顎が前方に突き出すのは、歯並びが原因の場合と顎の発達が原因の場合があります。
歯並びが原因の場合は、下の歯が前方に出ることで噛み合わせがズレて、下顎が前方に出るかたちになります。顎の発達が原因となる場合は、骨が過剰に発達しており、歯並びに問題がなく噛み合わせが正常であっても下顎が前方に突き出てしまいます。
一方、顎が引っ込んでいるケースは、顎の発達が不十分なことが主な原因です。
歯並びが原因の場合は歯列矯正による改善が期待でき、骨の発達が原因の場合は歯列矯正による改善のみでは解決が難しく、外科手術が必要となります。
鼻の高さや唇の厚みが不揃い
鼻の高さや唇の厚みの組み合わせによってEラインが整わないケースです。
理想的なEラインは、鼻先と顎、唇の位置関係によって成立します。例えば、鼻の高さが高いと唇が内側に入っているように見え、低いと前方に出ているように見えます。
また唇が厚いと、Eラインの線に触れたり前方に出たりしやすくなります。薄い場合は内側に収まりやすくなりますが、鼻の高さによっては引っ込んで見えることもあるでしょう。
上記のように、鼻の高さと唇の厚みの組み合わせによってバランスが整わないケースもあります。
Eラインを改善するための方法
Eラインを改善するには、バランスが整わない原因を把握して適切な対処方法を選ぶ必要があります。
方法①:美容整形をする
鼻の高さや顎のボリュームを微調整することでバランスが整う場合、美容整形によってEラインの改善ができます。
ヒアルロン酸の注入、糸を用いた鼻筋や顎の高さ調整、プロテーゼと呼ばれる医療用の人工軟骨を用いた鼻や顎の形成といった方法があります。
方法②:歯列矯正をする
前歯が出ていることで唇が前方に突き出していたり、噛み合わせの影響で顎が出たり左右にズレたりしているケースでは、歯列矯正によってEラインの改善が可能です。
上の前歯が出ている場合、通常の位置に戻すことで上唇も自然に後退しEラインが整います。また、全体的に歯列が乱れていて顎が小さく歯を移動させるスペースが足りないといった場合、抜歯をしてスペースを確保し、そのあとに少しずつ歯を動かしていく方法をとります。
このケースでは口元のもこっとした印象も改善されるため、Eラインだけでなく、正面から見てもすっきりとした見た目になります。
歯列矯正でEラインを整えるメリット
Eラインを改善する方法として歯列矯正がありますが、歯列矯正でEラインを整えるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
自信につながり口元全体がすっきりとした印象に
Eラインが整うと口元や横顔の見た目がきれいになり、好印象を与えられるようになります。また自分の顔を鏡で見た際にもはっきりとわかるため、これまで「口元に自信がない」「人前に出ることが苦手だ」と感じていた方が自信をもつきっかけにもなるでしょう。
歯並びがきれいになった効果で口元全体もすっきりとした印象になり、横顔だけでなく、正面からみた印象にも変化があります。歯並びが原因で笑うことに抵抗があった方は笑顔に自信がもてるようになるでしょう。
歯や顎の健康リスクも軽減できる
実は歯並びが整っていない状態は、整っている状態よりも虫歯や歯周病のリスクが高いといえます。歯の並びが悪く凸凹している状態では、磨きにくいため汚れが口内に溜まりやすく、虫歯や歯周病にかかりやすいのです。
また歯にかかる圧力が均等に分散しておらず、特定の歯に負荷が集中することも歯の寿命に悪影響を及ぼします。歯列矯正は、審美的な効果だけでなく健康面にも効果的な治療なのです。
Eラインを整える際の注意点
Eラインの改善は進め方が重要です。実践する際には、以下のポイントに注意しながら進めていきましょう。
乱れの要因を把握する
まずは、どのようにしてEラインが乱れているのか把握することが大切です。乱れの要因は、前述でもご紹介したように、歯並びや顎の骨格、鼻の高さ、唇の厚みなどがあり、人それぞれ異なります。
また、複数の要因が絡み合っていることもあります。自分だけで判断をせずに専門家によるカウンセリングや診断を受けて、骨格の特徴や歯並びの状態などを正確に把握しましょう。
適切な改善方法を選ぶ
乱れの要因を把握したら、それぞれに応じた改善方法を選択しましょう。歯並びが乱れの要因とみられる場合には、歯列矯正によるEラインの改善が期待できます。
また顎の位置や発達具合がEラインに影響しているケースでは外科手術が必要になることもあります。美容整形を選択する際はダウンタイムの影響を考慮したスケジュール調整も必要になるでしょう。
クリニック選びは慎重に
理想的なEラインを得るためには、信頼できるクリニックを選ぶことも重要です。設備が充実しているか、Eライン改善の治療実績が多いかなどの確認がポイントとなります。実際に施術を受けた方の口コミ情報をチェックすることもひとつの手段です。
実際に施術を受ける前にはカウンセリングを受けて自身の要望を伝え、担当医と納得のいくまで話し合ったうえで治療計画を立てましょう。慎重なクリニック選びが満足のいく結果につながります。
まとめ
横顔のバランスを見る基準のEライン。横から見た顔もきれいになりたい、自分のEラインが気になると思う方は、まずはセルフチェックをしてみてはどうでしょうか。
また、Eラインを整えたいとお考えの方は、専門家に相談をしてみましょう。自分の横顔のラインが整っていない原因を知ることで、最適な改善方法を選ぶことができます。
Eラインの改善方法はさまざまありますが、口元全体の印象をすっきりとさせたい場合は歯列矯正がおすすめです。
湘南美容歯科では、カウンセリングから治療終了まで、担当医師が手厚いサポートをおこないます。実績のある医師が丁寧なカウンセリングを実施し、あなたに合った治療をご提案します。
Eラインでお悩みの方は、ぜひ湘南美容歯科にご相談ください。
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