ふとした時に、無意識に唇を噛んでしまう「癖」がある方は少なくありません。しかしこうした習慣が、知らないうちに歯並びに影響を与えていることも。
本記事では、唇を噛む癖に隠された心理と、歯並びとの関係について解説しています。
唇を噛む癖の心理と原因
唇を噛む癖は、心理的な要因によって引き起こされているケースがあります。
人は何らかのストレスを感じると、この状況から逃げ出したいという負の感情が生まれます。こうしたときに、唇を噛む癖が出やすいといわれています。
軽いストレスの場合は上下の唇を押し付け合う程度から始まりますが、ストレスが強まると強い力が無意識に働いて、唇を噛むようになります。
唇を噛むというと、通常下唇を口の内側に巻き込んで前歯を噛みしめる動作のことを示しますが、負の感情が高まると下唇がまったく見えなくなるまでぐっと噛みしめる場合もあります。
ストレスの原因としては、例えば理不尽な状況に対して我慢する、不安を押し殺す、怒りや寂しさを紛らわす、動揺を悟られるないようにするなど、さまざまな心理状態が予想できます。
ただし「唇を噛む」という行為を引き起こす要因はこれだけではなく、口腔内の筋肉や歯、顎に問題がある場合もあります。
一度自分の癖がどのような時に生じているか意識を向けてみると原因がわかるかもしれません。
唇を噛む癖は歯並びの悪化に繋がる?
唇を噛む癖をそのままにしておくと、特に上下の前歯が強い力で押される状態が続くため、歯並びを悪くする原因となります。
歯並びは、主に幼少期の舌や口周辺の筋肉に影響されます。
外から歯に過剰な力が加わり続けると顎の形が変形したり、すでに生えている歯が傾いたりして歯並びが乱れてしまいます。
唇を噛む癖も例外ではなく、下唇を内側に巻き込んで前歯でぎゅっと噛みしめる行為は上下の前歯に異常な力が与えられ続けることになります。
上の歯は外に押され、出っ歯になる傾向があります。さらに強い力が加わると、歯と歯の間に隙間ができ、すきっ歯になる可能性もあります。
また、下の歯は口のなかに向かって押されるので内側に倒れてしまい、歯列のスペースが狭くなることで並びきれない歯が外や内に向かって傾いていくリスクがあります。
歯並びが気になる方は「矯正」という解決策があります
出っ歯やすきっ歯、歯並びの悪さなどは矯正で整えることが可能です。
矯正にはいろいろなやり方があります。
これまでは歯に矯正装置を装着して2、3年の年月をかけてゆっくり歯並びを正していくワイヤー矯正が一般的でした。
ワイヤー矯正は有効的な方法ですが、治療が長期にわたったり、矯正中は口を開くと矯正装置が見えて見た目が悪かったり、歯磨きがしにくく食べかすがつまりやすかったりといったマイナス面があり、敬遠する人もいました。
しかし最近では矯正装置を付けず、歯の表面を削って人工歯を被せるという「セラミック矯正」という方法もあります。
治療も短期間で済み、自分で人工歯の形や材質、色などを選べるため理想の歯並びが実現しやすいということで、セラミック矯正が受ける人も増えています。
部分矯正も可能なので始めやすく、矯正装置を装着するという煩わしさもなく、矯正中も快適に過ごせるといったメリットも魅力です。
自分の歯並びが気になる方は、ぜひ矯正を検討してみてはいかがでしょうか?
まとめ
唇を噛む癖はストレスから生じている場合があります。
また噛む力が強まったり習慣化したりすると、歯並びに悪影響を及ぼすこともあります。
癖に悩んでいる方、歯並びにコンプレックスがある方にはセラミック矯正もおすすめです。
ご自身の症状にあった治療を選べるように、まずは医師に相談してみましょう。
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