歯列矯正に関心を持っていて、インビザラインを聞いたことがある方も多いと思います。世界中で使用されているマウスピース型矯正装置で、従来の歯列矯正より生活上のストレスが少ないとされています。
しかし、インビザラインが適していない場合もあります。そこでこの記事では、インビザラインをおすすめしない人の特徴や理由、インビザラインで失敗しないためのポイントなどを解説します。
そもそもインビザラインとは
インビザラインとは、アメリカのアライン・テクノロジー社が開発したマウスピース型矯正装置で、1700万人以上の方が治療を受けており、約100ヵ国以上で使用されています(※)。
マウスピース矯正の一つで、前歯に特化した治療方法となっています。一定期間ごとにマウスピースを取り替えていき、徐々に歯を動かして整えていく歯列矯正で、アタッチメントをつけることで細かな調整が可能となっています。
装置は透明で、食事のときに取り外せるため、従来のワイヤー矯正よりも生活上の負担を抑えられる点が特徴です。具体的なメリットについては後述でご紹介します。
※2023年12月末での「インビザライン矯正」および「インビザライン Go矯正」の合計
インビザラインをおすすめしない人の特徴は?
インビザラインは高い効果が見込める矯正方法ですが、実はあまり適していない方もいます。ここでは、インビザラインをおすすめしない人の特徴を5つお伝えします。
めんどくさがりな人・自己管理が難しい人
インビザラインの治療中は、食事や歯磨きを除いた1日20~22時間以上、マウスピースを装着しておく必要があります。めんどうだからと装着しなかったり、外したまま過ごしてしまう方は、効果が出にくかったり、治療が長引く可能性があります。
虫歯や歯周病がある人
そもそも虫歯は、原因菌が出す酸によって歯のカルシウムが溶け、歯がもろくなり、最終的に穴が開く症状を指します。歯周病は細菌感染を原因とする炎症性疾患で、歯の周りや歯茎が溶けてしまう症状です。
虫歯や歯周病がある状態でマウスピースを装着すると、症状が悪化したり、歯が抜け落ちたりする可能性があります。インビザラインをしたい場合は、先に虫歯や歯周病を治療しましょう。
インプラントを入れている人
インプラントとは、身体になじみやすい材料でつくった歯根を顎の骨に埋め込み、セラミックなどでつくった人工歯を取り付けたものです。そのため、インプラントが入っていると、マウスピースで力をかけても歯を動かすことができません。
この場合、先に歯列矯正をしてからインプラント治療をするのが適切だとされています。
飲食を必要とする職業の人
インビザラインは、マウスピースによって歯を覆う治療のため、装置を着けている間は、基本的に水以外の飲食ができません。そのため、味見や飲酒が必要な職業の方にはおすすめしていません。
全体的な矯正が必要な場合・骨格や歯並びによって難しい場合もある
前歯だけ気になるから部分矯正をしたいと思っても、スペースの確保のために、全体的な矯正を必要とする場合もあります。
きれいに整えるためのスペースを確保するためには、前歯以外の歯も一緒に動かす必要があったり、抜歯や歯を削るといったことが必要な場合もあります。
インビザラインの適応症例は増えていますが、骨格や歯並びによっては難しい場合もあります。例えば、重度の出っ歯(上顎前突)や受け口(下顎前突)の場合、外科手術が必要と判断される可能性もあります。また、インビザラインでは矯正に時間がかかると判断し、ワイヤー矯正をおすすめする医師もいます。
インビザラインにはどのようなメリットがあるの?
インビザラインには4つのメリットがあります。
目立ちにくくて痛みが少ない
歯列矯正中の見た目が気になり、治療に踏み出せない方がいるかもしれません。しかし、インビザラインのマウスピースは薄くて透明なので、従来のワイヤー矯正と比べて目立ちにくいです。
また、歯列矯正に痛いイメージを持っている方も多いと思います。ワイヤー矯正では口腔内を傷つけるだけでなく、矯正力が強い分、歯に負荷がかかるため、痛みを感じやすいです。
マウスピース矯正は一枚一枚型が違うマウスピースを装着し、その型に合わせて緩やかに歯が動くため、痛みが少ないとされています。
自分で取り外しができる
従来の歯列矯正では、矯正器具を取り外せないため、歯磨きが難しかったり、食事でストレスを感じたりするデメリットがありました。一方、インビザラインのマウスピースは、自分で取り外しが可能なため、食事の際のストレスもなく衛生的です。
金属アレルギーの方でもできる
ワイヤー矯正の場合、ワイヤーは金属製であるため、金属アレルギーの方は注意しなければなりませんでした。それに対して、インビザラインに使用するマウスピースはポリウレタン製なので、金属アレルギーの方でも安心して歯列矯正を受けられます。
通院頻度が少ない
矯正方法によっては1ヵ月に1回の通院が必要になってきますが、インビザラインの通院頻度は4〜8週間に1回です。毎月通院するのが難しい、忙しくて時間がとれないといった方にも適している治療方法と言えるでしょう。
インビザラインで失敗しないためのポイント
「どうすればインビザラインの治療は成功するの?」と感じている方に向けて、インビザラインで失敗しないためのポイントを解説します。
メリット・デメリットを把握しておく
前述でご紹介したメリットのほかに、インビザラインにはデメリットも存在します。まずは、インビザラインのメリット・デメリット両方を知っておくことが大事です。
例えば、治療計画に不備があったり、マウスピースの使用方法が間違っていたりすると、噛み合わせが悪くなるおそれがあります。その場合はすぐ医師に相談をしてください。
また、他の矯正方法との違いも知っておくとよいでしょう。痛みが多いとされるワイヤー矯正は、常に装置を着けている状態なので、マウスピース矯正よりも早く歯を動かせるとされています。他の矯正方法との違いがわかると、自分に適した治療方法を見つけやすくなります。
カウンセリングを受ける
インビザラインが向いているかわからない方は、カウンセリングを受けるのがおすすめです。カウンセリングでは、治療によって歯がどう動くかのシミュレーションや医師の説明をしっかり聞き、不明点があれば、遠慮せず医師になんでも質問してみましょう。
正しい方法で歯磨きをする
「インビザラインをおすすめしない人の特徴」でご紹介したように、虫歯や歯周病の状態でマウスピースを着けると、症状が悪化する危険性があります。虫歯や歯周病による治療中断を避けるためにも、正しく丁寧な歯磨きが大切です。
歯磨きでは、以下のことを意識しましょう。
- 歯ブラシの毛先を、歯と歯の間、歯と歯茎の間にあてる
- 歯ブラシの毛先が広がらない程度の軽い力で磨く
- 歯ブラシを小刻みに動かして1本ずつ磨いていく
矯正装置の装着時間を守る
インビザラインは、治療計画に基づいてつくられたマウスピースの装着によって歯を動かす治療方法です。適切に歯を動かすために、医師の指示にしたがって矯正装置の装着時間を守りましょう。
装着時間をきちんと守れないと、治療計画通りに進められず治療期間が長期化する可能性があります。
インビザラインの流れや症例をご紹介
最後に、湘南美容歯科でのインビザライン治療の流れと症例をご紹介します。
治療の流れ
治療は主に8つの段階に分かれます。
カウンセリングと診察をおこなう
まずは、医師がカウンセリングと診察を実施し、歯の状態の確認やお悩みを伺い、最適な治療方法をご提案します。
また、治療計画を作成するために、口腔内診査、レントゲン撮影、口腔内写真撮影、印象採得(歯型取り)をおこないます。
受付コンシェルジュとカウンセリングをおこなう
医師とのカウンセリング後、受付コンシェルジュから施術プランや料金、アフターフォローなどをご説明します。
このとき、聞き忘れたことや、もう一度確認しておきたいことがあれば相談をしておきましょう。
治療計画を作成する
米国のアライン・テクノロジー社に歯型を送付することで、3Dのデジタル歯列が完成します。
歯の状態を診ながら、どのように歯を動かしていくか確認し、理想的な歯並びになるよう、担当医が修正を重ねながら治療シミュレーション・治療計画を作製していきます。
シミュレーション結果の説明や治療を開始する
シミュレーションの結果や治療計画、治療期間をご説明したのち、治療を開始します。
マウスピースをお渡し
約3週間後、治療計画に基づいて作製されたマウスピースをお渡しします。毎日装着(1日20〜22時間以上)していただき、1〜2週間ごとに新しいものに交換します。
治療経過の確認
診察を受けていただき、経過を確認します。通院の目安は約4〜8週間です。一度にすべてのマウスピースをお渡しします。
矯正治療が終了する
矯正治療終了後は、後戻りのリスクがあります。そのため、歯の位置を安定させるためにリテーナー(保定装置)を最大2年は使用していただきます。
症例
湘南美容歯科のインビザラインでは、一人ひとりの歯並びに応じて「インビザラインGo」「インビザライン モデレート」「インビザライン フル」をご提供しています。ここでは、症例の一部をご紹介します。
インビザラインGo
見える範囲でがたつき突出感を改善し、口元をイメージチェンジしたい方におすすめです。
インビザライン モデレート
歯並び・口元の突出感を改善し、美しい横顔を目指す方に人気があります。
インビザライン フル
歯並びからEライン・フェイスラインまで、全体的な改善をご希望の方におすすめです。
まとめ
装着したマウスピースの力によって前歯を動かすインビザラインは、世界中で利用されている治療方法です。ただ、虫歯や歯周病がある人や、重度の出っ歯や受け口の人には、医師の判断でインビザラインをおすすめしない場合があります。
また、インビザラインには、見た目が目立ちにくく痛みが少ない、通院頻度が少ないなどのメリットがあります。そのうえで、治療を成功させるためには、デメリットを知っておくことや矯正装置の装着時間を守ることが大切です。
湘南美容歯科ではインビザラインをご提供しています。日本国内4年連続症例数No.1の実績があり、多くの知識と経験を積み重ねてきました。インビザラインに関心のある方は、ぜひ湘南美容歯科にご相談ください。
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