時間もお金もかかる歯列矯正だからこそ、矯正歯科は慎重に選びたいですよね。しかし、数あるクリニックの中から、最適なクリニックを選ぶのは難しいものです。
今回は矯正歯科選びに困っている方のために、選び方のポイントや事前に知っておくべき知識をご紹介します。歯列矯正で後悔したくない、失敗しない矯正歯科を選びたい方は参考にしてみてください。
矯正歯科の選び方7つのポイント
数ある矯正歯科のなかから、価格や立地だけで適当に選んでしまうと失敗してしまう可能性があります。矯正歯科選びの際は、次の7つポイントを押さえて選ぶことが重要です。
信頼できる医師が在籍しているか
歯列矯正は、医師の豊富な経験や技術力によって仕上がりが大きく異なります。クリニックに在籍している医師の経歴や、症例実績は確認すべきポイントです。
公式のホームページなどで、しっかりと情報が公開されている信頼できるクリニックを選んでみてください。
コミュニケーションがしっかり取れるか
医師の経験や技術力以外にも、円滑なコミュニケーションが取れるか、という点も重要です。コミュニケーション不足により患者の希望が汲み取れておらず、理想の歯並びにならない場合や、患者が子どもである場合、医師の対応によって「歯医者=怖い」のイメージを植え付けてしまう原因になることもあります。
まずは無料カウンセリングを受け、医師の対応に違和感があったら、別のクリニックを検討してみるのもよいでしょう。
メリットだけではなくデメリットも説明してくれるか
歯列矯正には、メリットだけでなくデメリットやリスクもあります。ネガティブな情報も包み隠さず説明してくれるクリニックを選びましょう。
歯列矯正の治療法によってデメリット・リスク・費用感も異なります。それらを考慮したうえで、ご自身に合った治療法を選ぶことがベストです。
ワイヤー矯正 | マウスピース矯正 | セラミック矯正 | |
---|---|---|---|
メリット | ・幅広い症例に対応できる ・装着時間不足による失敗が少ない |
・透明な矯正装置のため口元が目立たない ・矯正装置の着脱が容易 ・矯正中の飲食も変わらずできる ・通院頻度が少ない |
・短期間で歯並びが改善する ・歯の色や形も整う ・矯正中の締め付けや歯の移動による痛みがない ・通院頻度が少ない |
デメリット | ・金属のワイヤーが目立つ ・治療期間が長い ・自由に取り外しができない ・食事がしにくく、歯磨きが難しい |
・歯並びや骨格によって対応できない症例がある ・装着時間を守れないと効果を発揮しない ・かみ合わせが悪くなる可能性がある |
・歯を削らなければならない ・神経の治療や抜歯が必要な場合がある ・セラミックの被せもの下に虫歯や歯周病ができるリスクがある ・本数や種類によって高額になる |
費用 | 約60〜100万円 | 約20万円〜 | 約60万円〜 |
複数の治療方法を提示してくれるか
歯列矯正には複数の治療法があり、それぞれ特徴が異なります。複数の治療法を有し、患者の希望に合った治療法を選べるように提案してくれるクリニックがおすすめです。
患者のニーズや悩みはさまざまであり、治療法によっては対応できない症例もあります。複数の治療法があり、幅広い選択肢を提示してくれるクリニックが理想的です。
料金体系や費用感は自分に合っているか
クリニックによって料金体系が異なります。ご自身の費用感に合っているか確認してみましょう。また実際に提示された金額より、治療前の検査費用や治療中にかかる別途費用、治療後にかかる費用などもあります。料金の内訳が明瞭に記載されているかもポイントです。
歯列矯正は特別な症例でない限り、保険が適用されず高額になります。トータルでどのくらいの費用になるのか、各クリニックの料金案内を確認してみてください。
トラブルに対応してくれるか
歯列矯正の治療期間中は、トラブルが生じることもあります。例えば、歯の痛みや矯正装置の紛失や一部破損などです。こういったトラブルに迅速に対応してくれる体制があるクリニックが最適です。
担当医が常勤であるか、十分な知識を持つスタッフがいるクリニックであるかも確認しましょう。
通いやすい立地であるか
歯列矯正の治療期間は、長期に渡る可能性があります。通院も必要になることから、通いやすい立地であることも重要ポイントです。
クリニックによっては、休診日が多い、電話予約しか受け付けていない、診療時間が短いなど、通いにくい場合もあるので注意が必要です。
仕事やプライベートの合間に予約をとるのも大変ですし、予約が取れないことには治療も完了しません。なるべく予約が取りやすく、通いやすい立地のクリニックを選んでみてください。
矯正歯科のカウンセリングで聞くべきこと
矯正歯科の治療を受ける前に、まずはカウンセリングを受けます。カウンセリングでは、医師が治療の説明や提案をしてくれます。
しかしこちらも受け身になるだけでなく、気になることはカウンセリング時に質問して、疑問や不安を解消するべきです。
ここでは、矯正歯科のカウンセリング時に聞くべき項目をまとめました。
自分にあった治療
すでに受けたい治療法がある場合は、その方法がご自身の症例に適応するか確認してみましょう。口内の状態や、歯並びの程度によっては、治療が不適応となる可能性があります。
適応かどうかの判断は、クリニックによっても異なる場合があります。別のクリニックでカウンセリングを受けて不適応となっても、他のクリニックでセカンドオピニオンを聞くことも可能です。
また合わせて、治療期間や通院頻度の目安も聞いておくとよいでしょう。なぜなら、結婚式や何らかのイベント前までに治療を済ませたい場合、通常のワイヤー矯正や、マウスピース矯正だと間に合わない可能性が高いからです。
そのときの状況や要望をしっかりと伝えて、自分に合った適切な治療を提案してもらいましょう。
治療費や料金体系
歯列矯正は、自由診療となるため費用が高額になります。治療費や料金体系はクリニックによって異なるため、事前の確認が重要です。治療前の検査や治療後にかかる費用もあり、それらを含めて総額はいくらかかるのか聞いてみましょう。
特に料金体系は、通院のたびに別途料金がかかる場合もあるため要確認です。
必要となる処置
口内の状況や歯並びの程度によっては、治療前に抜歯や虫歯治療、ディスキングなどの処置が必要になります。矯正部分に虫歯があれば、まず虫歯治療をしなければなりません。
また歯を移動させるスペースがない場合は、抜歯もしくは、ディスキングで歯を削ってスペースを確保する処理が必要になります。
こちらも別途費用がかかるため、事前に必要な処置と、それにともなう費用を聞いてみてください。
可能性があるリスク
歯列矯正は医療行為である以上、必ずリスクがあります。考えられるリスクとしては、歯根吸収や歯肉退縮などが挙げられます。
これらのリスクやデメリットを考慮したうえで、あらためて歯列矯正の治療を検討してみてください。
矯正歯科を選ぶ前に知っておくべきこと
歯列矯正について、事前にある程度の知識を身に着けておくと、矯正歯科選びの際にも役立ちます。特に次の3つを押さえておきましょう。
歯列矯正の種類
歯列矯正には複数の種類があり、特徴や費用感も違います。主な矯正治療としては、「ワイヤー矯正」「マウスピース矯正」「セラミック矯正」が挙げられます。
前歯に特化した治療や、審美性にこだわる治療などさまざまあるため、どのような種類があるのか知っておくと医師に相談しやすくなるはずです。
他にも外科的な治療として、口元の骨格から変えるセットバック法があります。
歯列矯正の流れ
歯列矯正の治療の流れは、事前に把握しておくとスムーズです。治療法や患者によって異なりますが、治療前に処置や検査をすることがあります。特にマウスピース矯正は、単純に矯正装置を装着するだけでなく、タイミングごとに調整や交換が必要になります。調整のための定期的な検診があることも念頭に置いておきましょう。
さらに治療完了後も保定期間があります。動かした歯の位置を安定させるため、保定装置をつける必要があります。
このように大まかな治療の流れを頭に入れておくと、医師とのカウンセリング時にもスムーズにコミュニケーションがとれるはずです。
歯列矯正のリスク
歯列矯正には、治療法によって異なるリスクがあります。ワイヤー矯正では金属アレルギーのリスクがあり、マウスピース矯正にも治療後に歯が後戻りしてしまうリスクなどがあります。
その他に、治療中の虫歯や歯周病、歯根吸収、歯肉退縮、顎関節症などが考えられます。
これらのリスクを知っておくことで、万が一の場合も医師にすぐに相談できたり、日々の口腔ケアでリスクを最小限に抑えたりできます。
矯正歯科の選び方に関するよくある質問
矯正歯科、一般歯科、審美歯科の違いは?
矯正歯科は、歯並びを改善する歯列矯正を主に取り扱っています。ワイヤーやマウスピース矯正などで少しずつ歯を移動させて歯並びを整えます。
一般歯科は、虫歯や歯周病などを治療する一般的な歯科治療を主におこないます。歯列矯正をしている一般歯科もありますが、多くの場合は歯科治療のみが取り扱いが多いようです。
審美歯科は、歯並びの改善の他、見た目の審美性にもこだわった治療の取り扱いがあります。マウスピース矯正だけでなく、歯を削って被せものをする、セラミック矯正などがあります。
日本矯正歯科学会の認定医、指導医、臨床指導医(旧専門医)の違いは?
日本矯正歯科学会には認定制度があり、ある一定の基準を満たすことで、「認定医」「指導医」「臨床指導医(旧専門医)」に定められます。
認定医は、矯正歯科に従事している5年以上の経験や、学会の試験に合格しているなどの基準を満たした歯科医師です。
指導医は、矯正歯科で3年以上の教育指導の経験があり、研修医を指導する資格を有する歯科医師です。
臨床指導医は、認定師の資格を有し、臨床に関する報告を発表や5年ごとの更新の審査に合格した豊富な技術と経験を持つ歯科医師です。以前は専門医という名称で呼ばれていましたが、臨床指導医に名称変更がされています。
まとめ
歯列矯正を取り扱うクリニックは数多くあります。価格や立地だけで安易に決めるのではなく、医師の実績やカウンセリング時の対応もしっかりチェックして選んでみてください。またカウンセリングの際は受け身になるだけでなく、不明点や疑問は積極的に質問して不安を解消してから、治療を検討するのがおすすめです。
決して安くない費用を払うからこそ、デメリットやリスクを把握し、一定の知識を身に着けて矯正歯科を選びましょう。
湘南美容歯科では、マウスピース矯正やセラミック矯正の治療を取り扱っており、多くの症例実績があります。丁寧なカウンセリングで、患者さまのご要望に合わせた治療法をご提案いたします。歯列矯正をご検討の方は、まずは無料カウンセリングにてご相談ください。
※本記事の内容は公開時点の情報であり、実際のメニュー名や金額とは異なる場合がございます。最新の情報については当院までお問い合わせください。