セラミック矯正ができない場合にはどのような理由があるのでしょうか?
セラミック矯正は、セラミックを被せて矯正を行うため、重度の歯周病で歯にまで影響が出ている方や、乳歯の方などはできません。
また、麻酔アレルギーで麻酔が使用できない方や、妊娠中の方もできない場合があります。

セラミック矯正ができない理由について、詳しく解説していきます。

歯がない方・重度の歯周病や虫歯がある方の場合

歯がない方、重度の歯周病や虫歯がある方の場合、セラミック矯正ができません。

セラミック矯正は、歯にセラミックの被せ物を装着する治療方法です。
まず最初に矯正したい歯を削り、セラミックの仮歯を取り付けます。そして最後に仮歯を外し本歯を取り付け、様子を見ながら矯正していくといった流れになります。

そのため、セラミックを被せるための土台となる歯がない方の場合、セラミック矯正ができません。
また、重度の歯周病で歯に影響の出ている方や虫歯の方なども、セラミック矯正ができない場合があります。

歯周病や虫歯がある方は、まず歯科医師に相談やカウンセリングを行い、治療を終わらせてからになります。
虫歯で神経を抜いて黒くなってしまった歯などでも、セラミック矯正を行うことは可能なので、治療をしっかりと終わらせてからセラミック矯正を検討してみましょう。

使用するセラミックには、金属と合わせた「メタルボンド」、一般的な「オールセラミック」、人工ダイヤモンドの「ジルコニアセラミック」など、いくつか種類があります。
種類によって強度が違ったり、アレルギーへの影響があるかどうかも異なります。

どのセラミックを使用して矯正するかによって、施術料金も変わってきますので、まずは歯科医師に相談をして自身にあったものを選びましょう。

麻酔アレルギーがある方の場合

セラミック矯正では歯を削るため、麻酔を行います。
通常は麻酔注射によって、歯茎部分に注射針を刺して麻酔液を注入していくため、麻酔アレルギーのある方はセラミック矯正ができません。

万が一、麻酔アレルギーの方が麻酔注射を打ってしまった場合、動悸が激しくなったり、呼吸がしにくくなる、手足のしびれや寒気がするなどの症状が現れます。
さらに、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性もあり、最悪命に関わりますので、自身が麻酔アレルギーではないかどうかきちんと調べてからセラミック矯正をしましょう。
似たようなケースとして、全身疾患があり麻酔を受けられないといった方も、セラミック矯正は難しいです。

妊娠中の方の場合

妊娠中の方もセラミック矯正が受けられない場合があります。
妊娠初期のデリケートな時期や、妊娠後期でもう直ぐ出産となる時期などは避けるようにしましょう。
妊娠初期ではつわりや体調が安定していない時期のため、妊娠後期は長時間の治療が母体や胎児に負担となる場合があるため注意が必要です。
安定期に入っている妊婦の方は問題ないとされていますが、一度産婦人科などで相談をしてから考えるとよいでしょう。

また、妊娠中は、治療で長時間同じ体制でいることが難しいため、無理に治療を受けることはせず、直ぐに歯科医師に相談をしましょう。
レントゲンや麻酔の使用を最小限にしてもらうなども話し合っておくことが大事です。

妊娠中の方で矯正を行いたい場合は、担当の医師と連携しカウンセリングを行い、様子を見ながら矯正を行っていくことが重要です。

乳歯の方の場合

乳歯の場合も、セラミック矯正は適していません。

セラミック矯正は歯を削りセラミックを被せる矯正方法のため、将来的に永久歯に生え替わる乳歯には行うことが難しいです。
乳歯にも施術することも可能ですが、無理に施術を行ってしまうと、永久歯への生え替わりを邪魔してしまうため、歯並びに悪影響を与えてしまいます。

乳歯の場合は、ワイヤー矯正であれば施術が可能です。
ワイヤー矯正は、セラミック素材を使用したセラミックブラケットタイプの矯正方法で、歯全体にブラケットを装着して矯正を行っていく方法のため、乳歯の方でも矯正ができます。

小さい頃から矯正を行うと、その後の永久歯に生え替わっても、歯並びが矯正したままの良い状態で生え替わることも多いです。
セラミック矯正と比べると時間がかかり、痛みもそれなりに発生しますが、乳歯のある小さい子供でも大人の方でも矯正可能な方法です。
通常のブラケットよりも目立ちにくいので、あまり矯正していることを目立たせず行えます。

無理にセラミック矯正を行うよりも、歯の状態に合わせて適切な矯正方法を選びましょう。

まとめ

セラミック矯正には、治療期間が短期間ですむことや、矯正装置を使わないため見た目を気にしなくても良いといったメリットがあります。
しかし、歯のない方や重度の歯周病・虫歯のある方、アレルギーのある方、妊娠中の方や乳歯の方はセラミック矯正ができない場合があります。

自身の歯の状態や体調などを考慮し、歯科医師などと相談しながら、適切な矯正治療を選びましょう。

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