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虫歯の段階と治療法を徹底解説

2024年8月21日

どうして虫歯になるの?

虫歯がどのように進行し、各段階でどんな治療が必要かをご存じでしょうか?この記事では虫歯が進行する過程と、それぞれの段階に応じた治療法を詳しく解説します。歯の健康を守るために、ぜひ参考にしてください。

虫歯のメカニズムとは?

虫歯の原因

ご飯やお菓子に含まれる糖が歯の表面にくっついたまま放置されると、虫歯菌(ミュータント菌)がその糖を餌にして酸を作り出します。その酸が歯を溶かし始めることで、虫歯が発生し徐々に広がって大きくなっていきます。

虫歯はどのように進行していくの?

C0 01

C0(要観察歯)

C0(要観察歯)

C0(要観察歯)とは、虫歯になりかけている歯を指します。歯の表面にはエナメル質という最も硬い部分があり、その内側に少し黄色い象牙質、さらにその内側に歯の神経があります。C0の段階では虫歯が酸を作ってエナメル質を溶かしていますが軽度なため、この時点では歯科での治療は必要ありません。フッ素入りの歯磨き粉を使ってしっかり自宅でケアをすれば、再石灰化(=歯の復活)が可能です。見た目には歯の表面の艶がなくなり、少しザラザラして白っぽく濁った状態になることがあります。

C1 02

C1(エナメル質う蝕)

C1(エナメル質う蝕)

C0から進行するとC1になります。C1では歯の表面の最も硬いエナメル質に虫歯が広がり、溶かされる範囲が広がっていきます。この段階になると、歯が茶色や黒っぽく見えることがあります。C1では歯科治療が必要で黒くなった部分を削り、削った部分にプラスチック樹脂を詰める治療を行います。この段階ではまだ痛みや冷たいものがしみるなどの症状は感じません。鏡で確認して歯の溝が黒く見える場合、C1の可能性がありますがコーヒーやタバコなどによる着色の可能性もあるため歯科で確認してもらうと良いでしょう。

C2 03

C2(象牙質う蝕)

C2(象牙質う蝕)

C1から進行するとC2になります。C2では、虫歯がエナメル質を突き破り、その下の象牙質に達します。象牙質はエナメル質より柔らかいため、虫歯の進行が早くなります。虫歯が神経や血管に近づくと、歯がしみたり痛みが強くなります。この段階では、歯の神経を抜かずに虫歯の治療だけで完了することができます。虫歯を完全に取り除き、詰め物でしっかりと詰めることで、しみる症状も治ります。C2には大きさの違いがあり、狭い範囲の虫歯は小さい詰め物で治せますが、大きく広がっている場合は、プラスチックの詰め物では強度に不安があるため、金属の詰め物やセラミックインレー、セラミックアンレーを使うことがあります。

C3 04

C3(歯髄炎)

C3(歯髄炎)

C2からさらに進行するとC3(歯髄炎)になります。C3では虫歯が歯の神経に達しているため、夜眠れないほどの激痛が生じ、痛み止めを飲んでもすぐに痛みがぶり返します。この段階では神経を取る治療が必要です。しっかりと歯茎に麻酔を打ち、麻酔が効いた状態で神経治療を行います。冷たいものや温かいものがしみる症状が最も強く、痛みのピークです。虫歯の範囲が大きい場合は、神経を取った後に土台を作り、金属やジルコニア、セラミックの被せ物をします。

C3? 05

隠れC3?

大きな穴があるようには見えない(歯は崩壊していない)のに激痛の場合、表面の入り口は狭いのに奥に大きな穴が空いて虫歯が進行していて中がスカスカの状態の場合があります。
上記のような状態はレントゲンで確認できますので、痛みが強い場合は見た目に惑わされずに早めの受診をおすすめします。

C4 06

C4(歯冠崩壊)

C4(歯冠崩壊)

C4(歯冠崩壊)は、歯の頭が崩壊してなくなっている状態です。この段階では歯の表面が真っ黒になり、歯を支えている骨が溶けてなくなっている場合もあります。
菌が神経を伝って根の部分に達すると、体が治そうとして白血球が集まるため膿ができてしまいます。膿が溜まると神経を圧迫して、別の激痛が生じることがあります。
C4で膿ができた場合、膿の大きさによってはC3と同様に根の治療を行い、膿を取り除き、中を洗浄・消毒します。膿がなくなれば土台を作り、被せ物をすることも可能です。治療は歯茎からどれだけ歯の部分が残っているかによって異なります。

神経が生きている境界とは?

C0からC3までは歯の神経が生きていますが、C4では神経が死んでいます。そのため、C3とC4が神経の生死の境界となります。しかし神経の生死に関わらずC3・C4では必ず神経治療や抜歯が必要です。

まとめ

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気になる方はぜひ、湘南歯科クリニック新宿院にご相談ください!

今回は虫歯のメカニズムと虫歯の進行について解説しました。
単に「歯が痛い」となると「虫歯かな」と思う方が多いですが、知覚過敏・噛み合わせ・歯ぎしりなど様々な要因で歯が痛んだり、滲みたりすることがあります。少しでも気になることがある時はかかりつけの歯科や当院にご相談ください。

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